記者オーハタが訊く!【アトラス編こぼれ話】

記者オーハタが訊く! アトラス編こぼれ話

「デビプレ」専属記者、オーハタです!

9月は1日の『デビルサバイバー オーバークロック』(以下『OC』)発売に始まり、TGSや発表会ラッシュで怒濤の一カ月でしたね。

さて本日のトピックスは、前回に続きインタビューこぼれ話の第2弾! 『OC』の開発スタッフお3方のインタビューから、アドベンチャーパートの開発秘話をお届けします。主人公を導く、意外なキーパーソンとは・・・!?


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(写真左から)高田慎二郎(『OC』『2』ディレクター)葉月陽(『OC』シナリオライター)古東晃子(『OC』『2』アートディレクター)

オーハタ
アドベンチャーパートのシステムについて、何か開発時のエピソードはありますか?

葉月
当初第1作を作り始めた頃はまだ、重要な分岐以外、選択肢はほとんどなかったんですよ。しかも今のようなセリフじゃなくて、「~する」みたいな項目を選ぶスタイルでした。

オーハタ
えーっ!? それはそっけないというか、ちょっと想像できないですね。

高田
そうなんです。しかもそれだと、主人公がその場にいるのかどうかわからないくらい、空気のような存在になってて・・・(笑)。そこで今のように、主人公を画面上に出して、”自分がその場に居る感”を出すことにしたんです。

古東
なつかしいですねー。その頃はまだ、画面に主人公である自分の絵が入るのは違和感がある、という声が開発内にもありました。でもやっぱり、自分もキャラクターの一人なので、画面に出てこないとしっくりこないんですね。それで主人公のイベントをどんどん作って、スタッフの違和感を慣れさせて・・・(笑)。

葉月
項目を選ぶだけだった選択肢も、仲間が自分に話しかけてくれるようにして、自分の言葉でリアクションをかえす、現在のスタイルになりました。

オーハタ
なるほど。ところで、プレイヤーの性格=主人公の性格というのは、ドラマや小説と違うゲームならではの特徴ですよね。シナリオを書くのは大変そうですが・・・?

葉月
たしかに主人公の性格付けに悩んだ頃もありましたが、今はそうでもないですね。ひと昔前の一人称のアドベンチャーゲームを作っている感覚に、近い気がします。

オーハタ
アドベンチャーゲーム、ですか?

葉月
何か事件が起きて、それに対してどういう行動をするかをプレイヤーに委ねる。重要な選択肢ではそこからお話が分岐しますが、もしふさわしくない選択肢を選んだ場合も、誰かが指摘してくれて戻っていく・・・、みたいな。

オーハタ
自分で選んだことに対して物語が進んでいくと、没入感がかなり上がりますよね。

葉月
そうですね。ただこの場合、何かしら導いてくれるキャラクターがその場に一緒にいないと、物語がなりたたない、という制約があるんですが。

高田
第1作は、アツロウがその役目を果たしていて、物語がスムーズに進めやすかったんですよ。

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<「デビサバOC」より。アツロウ>

オーハタ
あぁ、なるほど。言われてみるとアツロウがいい感じに主人公をリードしてくれて物語が進められた感、がありますね。

葉月
あと物語を進めるという意味では、第1作では、”ラプラスメール”という方向性を導く指標があったのが大きいですね。

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<「デビサバOC」より。ラプラスメール>

高田
自分がやったことが正しいのかどうか、実感するための何かが欲しかったんですね。そこで余命システムと一緒に、突きつけられた運命を変えたことが明確にわかるように、と生まれたものなんです。

オーハタ
なるほど。そういう意味では、『デビルサバイバー2』は”死に顔動画”が、その指標の役割を受け継いでいるわけですね。

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<「デビサバ2」より。死に顔動画>

高田
そうですね。ただ『2』では、ダイチはヘタレだしイオは控えめ、ジョーはちゃらんぽらんな性格なのでじつは序盤に話を引っ張ってくれる、アツロウ的なキャラがいないんですよ。それでけっこう、苦労しています(笑)。

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<「デビサバ2」より。ジョーさん「参った参った>

古東
第1作のアマネやナオヤ的に、それぞれの立場から事実を提供してくれる人も『2』だと序盤はヤマトしかいない、という・・・。本当に話が動かなくて困りました。アツロウが恋しかったです(笑)。

オーハタ
アツロウがそんなに重要キャラだったとは・・・!(笑)。

葉月
実際、アツロウは今回の『OC』の収録でも、ボイス量がダントツに多かったですね。パソコンオタク的なセリフを言わせたり、自分を投影したところも多々あるので、個人的にも思い入れが強いキャラクターですね。


というわけで、ふだん何気なく読み進めているアドベンチャーパートも、プレイヤーが深く物語に入り込めるよう、随所に工夫が施されているんですね。仲間の行動に注目して『2』と『OC』を遊び比べてみると、また新たな楽しさがありそうです。それでは、また!