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記者オーハタが訊く!【アトラス編 vol.3】

「デビプレ」専属記者オーハタです!
夏休み真っ只中の方も多いでしょうか。本当に暑い日が続きますね・・・!

さて、「デビサバ2」の発売から2週間がたちました。クリア報告も届き始めてきましたが、「デビサバ2」、楽しんで頂いておりますでしょうか!?

今日は前回に引き続き、クリエイターインタビュー アトラス編vol.3!高田ディレクター、古東アートディレクターのお話をお届けします。今回は、みんな気になっていたに違いない(!?)あのことから・・・!


PROFILE

0722_01

高田慎二郎
『デビルサバイバー2』ディレクター
2月27日生まれ。福岡出身。
代表作「グローランサー」シリーズや「女神異聞録デビルサバイバー」など、シミュレーションRPGを中心に数多く手がける。


0722_02

古東晃子
『デビルサバイバー2』アートディレクター
10月19日生まれ。北海道出身。
「真・女神転生III -NOCTURNE-」ではバトル演出とエフェクトを担当し、前作「女神異聞録デビルサバイバー」より引き続きアートディレクションを担当。


オーハタ
前作に引き続いてのヤスダスズヒトさんが描く新しいキャラクタ―は、今回も魅力的ですね。

高田
ヤスダさんの絵って、すごく目を引くんですよね。雑誌をパラパラめくっていても、はっと目が留まる。

古東
どのキャラクターもみんな性格が良さそうで、親しみやすい感じがします。険しい表情でも鬱々とせず、生命力があって・・・。ヤスダさんの人柄が、絵にも出てる気がします。

高田
あと魅力は・・・、やっぱり”胸”ですよね!(笑)いや、これは私の趣味かな?

オーハタ
それは・・・高田さんだけではないとは思います(笑)。

高田
でも『2』は最初の頃、イオ(新田維緒)の胸は今よりずっと小さかったんですよ。それで、なんだか小さくない?って聞いたら、ヤスダさんが、意識して控え目に描かれていたそうで。

オーハタ
そうだったんですか・・・?

高田
だから私が「いや、胸が大きくないと、ぜんぜん『デビサバ』らしくないよ!」って、我ながら意味不明なことを言って。遠慮なく盛ってくれ、とお願いした記憶があります。

0811-1

オーハタ
なるほど、それではイオの胸が大きいのは高田さんのこだわり・・・、と(笑)。

高田
そういうことになるのかなぁ。

古東
あと女の子キャラの胸ばかりが目立ちますけど、男の子キャラのパーツもすごく特徴的なんです。「この足やっぱりいいよね~」とか、社内の女性陣の間で、よく話題になってますよ。

0811-2

高田
そうそう。主人公の足は女のコより細いから。

古東
実際中学生くらいの年頃だと、男の子のほうが女の子より足細かったりしますし。

オーハタ
それもある意味、リアルですよね。

古東
はい、リアルなんです。体は華奢なのに、手だけ大きいとか、よくわかってらっしゃる!みたいな。・・・という話は、このくらいにしておきましょう(笑)。

シミュレーションRPGの醍醐味を追求

オーハタ
さて・・・、ここからはちょっとまじめに(!?)、システムについて、お聞きしていきますね。『デビサバ』はシミュレーションRPGですけど、このジャンルは今の幅広いゲームファン向けにバランスを取るのが難しそうなイメージがあります。

高田
私は、シミュレーションRPGの魅力って、大きく2つあると思ってるんです。ひとつは、1手1手、詰め将棋をやるように、高い戦術性を楽しむ遊び方。あとひとつは、キャラクターを極限まで鍛えて、オレ強えー!みたいな感じで敵をなぎ倒す、自分の強さが実感できる楽しさ。

オーハタ
どちらもシミュレーションの醍醐味ですよね。

高田
はい。いまあるシミュレーションRPGは、だいたいこの2つのタイプどちらかに、特化しているものが多いと思います。

オーハタ
システムとしては同じでもどちらに重点を置くかで、遊ぶ人の志向もかなり違いますよね。

高田
そうなんです。その大きな流れのなかでも、『デビサバ』は戦術性よりは”育成”を大事にしています。シミュレーションによる戦闘は、普通のRPGと比べて、よりダイレクトに育成の達成感を感じることができるんですね。

オーハタ
そうですね、SLGパートで育つほうが成長している実感は確かに強いです。

高田
ただもちろんシミュレーションである以上戦術性も楽しめるものでないといけない。その辺の調整のために、第1作からフリーバトルを導入しました。普通に遊ぶと歯ごたえある難易度だけど、時間をかけてフリーバトルを利用すると、ある程度力押しでも進めます。

オーハタ
でも最近のゲームの時流の中ではめずらしく、何度もゲームオーバーになるゲームですよね。

高田
たしかに、難易度は少し高めだとは思います。そこは前作でも悩んでるんですけど、サクサク進めて頭を使わなくなるのはゲーム性に反してるしあまり面白くないと考えてちょっと難しいくらいの調整をしてあります。

オーハタ
最初は難しい! と思っても、じつはちゃんと攻略法が用意されているという。

高田
それがシミュレーションの醍醐味ですよね。ただ解き方がひとつだけだとただの答え合わせになってつまらないので、出来る限り複数の解き方があって、それを自分で見つけ出して達成感を味わってもらえるといいなと。

オーハタ
その難易度と同じくらいに、テンポ感にもかなり気をつかわれてますよね。

高田
ええ。普通シミュレーションって、だいたい1マップ30分くらいザラなんですけど、そこをとにかく短くしたい、と思ってたんです。それでチーム制にして出撃可能なチームを4つに絞って、その分マップもコンパクトに。それで必然的に戦闘の時間も短くなって、 1マップ10分前後を実現することができました。

オーハタ
チームバトルはRPG風ですし、遊んで下さるユーザーさんにはそれもまた親しみやすいです。

高田
そうですね。テンポアップとRPGの良さをうまく結合することができました。またテンポとはちょっと意味が違いますが、『2』ではさらに飽きさせない工夫として中盤以降で悪魔固有のスキルに「上位種族スキル」というのを追加しています。これによって新しい戦い方ができるようになったりしていますので、前作でやり込んで頂いた方にも新鮮な感覚で遊んで頂けると思います。

オーハタ
快適に遊ぶ、という意味では、ほかにどんな工夫をされているんですか?

高田
あとはやっぱりデザインの領域になるんですがエフェクトやUI(ユーザーインターフェイス)にとにかくストレスがないように気をつけてますね。これはアトラスタイトル全般に言えるんですけど、モッサリしたUIはないんです。

古東
みんな、短気なので(笑)。エフェクトとかも、あまり長いのはないですね。

オーハタ
たしかに。そういう意味では、DS の2画面と『デビサバ』の相性もよかったですね。

古東
それはすごくありますね。シミュレーションって、情報を見るためのウインドウ操作が多いイメージがありますよね。それを開け閉めしてパッと瞬時に使いこなす快感、というのも確かにあると思うんですけど、慣れるまでは結構難しいですよね。そんなとき、常に上画面に出ている、というのは非常に意味がありますよね。あとそれまでのアトラスのゲームって、敵の能力はまずアナライズしないとわからない、というのがデフォルトだったんです。

高田
あぁ、たしかに。そうでした。そのまま情報を見せてしまっていいのか、という物議は開発当初にありましたね。最初から弱点分かっちゃうよ・・・!? って。

0811-3

オーハタ
全部上画面で、まるわかりですからね。

古東
でもアナライズすればわかることだし、その1回だけの手間は省いていいだろう、と。

高田
もともとシミュレーションの場合、攻撃を仕掛けるときに敵の能力とか結果とかある程度わかるのが主流でしたし、『デビサバ』ではゲーム性の邪魔になるので最初から情報を出して問題ない、という判断をしましたね。

オーハタ
わたし、すごく当たり前に遊んでましたけど、そんな風に考えられてたんですね・・・!


・・・そんなわけで、気づいたらトークが弾み、アトラス編は4部構成のロングインタビューとなりました! 次回最終回は、さらなる開発秘話とお2人の知られざる内なる世界(!?)に迫ります。

おたのしみに!

記者オーハタが訊く!【アトラス編 vol.3】

「デビプレ」専属記者オーハタです!
夏休み真っ只中の方も多いでしょうか。本当に暑い日が続きますね・・・!

さて、「デビサバ2」の発売から2週間がたちました。クリア報告も届き始めてきましたが、「デビサバ2」、楽しんで頂いておりますでしょうか!?

今日は前回に引き続き、クリエイターインタビュー アトラス編vol.3!高田ディレクター、古東アートディレクターのお話をお届けします。今回は、みんな気になっていたに違いない(!?)あのことから・・・!


PROFILE

0722_01

高田慎二郎
『デビルサバイバー2』ディレクター
2月27日生まれ。福岡出身。
代表作「グローランサー」シリーズや「女神異聞録デビルサバイバー」など、シミュレーションRPGを中心に数多く手がける。


0722_02

古東晃子
『デビルサバイバー2』アートディレクター
10月19日生まれ。北海道出身。
「真・女神転生III -NOCTURNE-」ではバトル演出とエフェクトを担当し、前作「女神異聞録デビルサバイバー」より引き続きアートディレクションを担当。


オーハタ
前作に引き続いてのヤスダスズヒトさんが描く新しいキャラクタ―は、今回も魅力的ですね。

高田
ヤスダさんの絵って、すごく目を引くんですよね。雑誌をパラパラめくっていても、はっと目が留まる。

古東
どのキャラクターもみんな性格が良さそうで、親しみやすい感じがします。険しい表情でも鬱々とせず、生命力があって・・・。ヤスダさんの人柄が、絵にも出てる気がします。

高田
あと魅力は・・・、やっぱり”胸”ですよね!(笑)いや、これは私の趣味かな?

オーハタ
それは・・・高田さんだけではないとは思います(笑)。

高田
でも『2』は最初の頃、イオ(新田維緒)の胸は今よりずっと小さかったんですよ。それで、なんだか小さくない?って聞いたら、ヤスダさんが、意識して控え目に描かれていたそうで。

オーハタ
そうだったんですか・・・?

高田
だから私が「いや、胸が大きくないと、ぜんぜん『デビサバ』らしくないよ!」って、我ながら意味不明なことを言って。遠慮なく盛ってくれ、とお願いした記憶があります。

0811-1

オーハタ
なるほど、それではイオの胸が大きいのは高田さんのこだわり・・・、と(笑)。

高田
そういうことになるのかなぁ。

古東
あと女の子キャラの胸ばかりが目立ちますけど、男の子キャラのパーツもすごく特徴的なんです。「この足やっぱりいいよね~」とか、社内の女性陣の間で、よく話題になってますよ。

0811-2

高田
そうそう。主人公の足は女のコより細いから。

古東
実際中学生くらいの年頃だと、男の子のほうが女の子より足細かったりしますし。

オーハタ
それもある意味、リアルですよね。

古東
はい、リアルなんです。体は華奢なのに、手だけ大きいとか、よくわかってらっしゃる!みたいな。・・・という話は、このくらいにしておきましょう(笑)。

シミュレーションRPGの醍醐味を追求

オーハタ
さて・・・、ここからはちょっとまじめに(!?)、システムについて、お聞きしていきますね。『デビサバ』はシミュレーションRPGですけど、このジャンルは今の幅広いゲームファン向けにバランスを取るのが難しそうなイメージがあります。

高田
私は、シミュレーションRPGの魅力って、大きく2つあると思ってるんです。ひとつは、1手1手、詰め将棋をやるように、高い戦術性を楽しむ遊び方。あとひとつは、キャラクターを極限まで鍛えて、オレ強えー!みたいな感じで敵をなぎ倒す、自分の強さが実感できる楽しさ。

オーハタ
どちらもシミュレーションの醍醐味ですよね。

高田
はい。いまあるシミュレーションRPGは、だいたいこの2つのタイプどちらかに、特化しているものが多いと思います。

オーハタ
システムとしては同じでもどちらに重点を置くかで、遊ぶ人の志向もかなり違いますよね。

高田
そうなんです。その大きな流れのなかでも、『デビサバ』は戦術性よりは”育成”を大事にしています。シミュレーションによる戦闘は、普通のRPGと比べて、よりダイレクトに育成の達成感を感じることができるんですね。

オーハタ
そうですね、SLGパートで育つほうが成長している実感は確かに強いです。

高田
ただもちろんシミュレーションである以上戦術性も楽しめるものでないといけない。その辺の調整のために、第1作からフリーバトルを導入しました。普通に遊ぶと歯ごたえある難易度だけど、時間をかけてフリーバトルを利用すると、ある程度力押しでも進めます。

オーハタ
でも最近のゲームの時流の中ではめずらしく、何度もゲームオーバーになるゲームですよね。

高田
たしかに、難易度は少し高めだとは思います。そこは前作でも悩んでるんですけど、サクサク進めて頭を使わなくなるのはゲーム性に反してるしあまり面白くないと考えてちょっと難しいくらいの調整をしてあります。

オーハタ
最初は難しい! と思っても、じつはちゃんと攻略法が用意されているという。

高田
それがシミュレーションの醍醐味ですよね。ただ解き方がひとつだけだとただの答え合わせになってつまらないので、出来る限り複数の解き方があって、それを自分で見つけ出して達成感を味わってもらえるといいなと。

オーハタ
その難易度と同じくらいに、テンポ感にもかなり気をつかわれてますよね。

高田
ええ。普通シミュレーションって、だいたい1マップ30分くらいザラなんですけど、そこをとにかく短くしたい、と思ってたんです。それでチーム制にして出撃可能なチームを4つに絞って、その分マップもコンパクトに。それで必然的に戦闘の時間も短くなって、 1マップ10分前後を実現することができました。

オーハタ
チームバトルはRPG風ですし、遊んで下さるユーザーさんにはそれもまた親しみやすいです。

高田
そうですね。テンポアップとRPGの良さをうまく結合することができました。またテンポとはちょっと意味が違いますが、『2』ではさらに飽きさせない工夫として中盤以降で悪魔固有のスキルに「上位種族スキル」というのを追加しています。これによって新しい戦い方ができるようになったりしていますので、前作でやり込んで頂いた方にも新鮮な感覚で遊んで頂けると思います。

オーハタ
快適に遊ぶ、という意味では、ほかにどんな工夫をされているんですか?

高田
あとはやっぱりデザインの領域になるんですがエフェクトやUI(ユーザーインターフェイス)にとにかくストレスがないように気をつけてますね。これはアトラスタイトル全般に言えるんですけど、モッサリしたUIはないんです。

古東
みんな、短気なので(笑)。エフェクトとかも、あまり長いのはないですね。

オーハタ
たしかに。そういう意味では、DS の2画面と『デビサバ』の相性もよかったですね。

古東
それはすごくありますね。シミュレーションって、情報を見るためのウインドウ操作が多いイメージがありますよね。それを開け閉めしてパッと瞬時に使いこなす快感、というのも確かにあると思うんですけど、慣れるまでは結構難しいですよね。そんなとき、常に上画面に出ている、というのは非常に意味がありますよね。あとそれまでのアトラスのゲームって、敵の能力はまずアナライズしないとわからない、というのがデフォルトだったんです。

高田
あぁ、たしかに。そうでした。そのまま情報を見せてしまっていいのか、という物議は開発当初にありましたね。最初から弱点分かっちゃうよ・・・!? って。

0811-3

オーハタ
全部上画面で、まるわかりですからね。

古東
でもアナライズすればわかることだし、その1回だけの手間は省いていいだろう、と。

高田
もともとシミュレーションの場合、攻撃を仕掛けるときに敵の能力とか結果とかある程度わかるのが主流でしたし、『デビサバ』ではゲーム性の邪魔になるので最初から情報を出して問題ない、という判断をしましたね。

オーハタ
わたし、すごく当たり前に遊んでましたけど、そんな風に考えられてたんですね・・・!


・・・そんなわけで、気づいたらトークが弾み、アトラス編は4部構成のロングインタビューとなりました! 次回最終回は、さらなる開発秘話とお2人の知られざる内なる世界(!?)に迫ります。

おたのしみに!