記者オーハタが訊く!【伊藤賢治氏】
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「デビプレ」専属記者のオーハタです!
早いもので今日から7月ですね。
『デビルサバイバー2』発売まであと1ヵ月を切りました!
先日、先着者購入特典「伊藤賢治★アトラスサウンドチーム★スペシャルサウンドトラック」の全容も発表されましたが、みなさんもう予約はお済みですか!?このCDでしか聴けないスペシャルアレンジの楽曲が収録されているのですが、どの曲も、気合入りすぎ!というほど素敵な曲ばかりです。
(サウンドチーム、恐るべし…)
特典は数に限りがあるようですので、確実に欲しい!という方はお店で特典の有無をご確認のうえ、ぜひ予約してみてくださいね。
さて、そして今回のインタビューは、その『デビルサバイバー2』で音楽を担当されたご本人・伊藤賢治さんの登場です!
PROFILE
伊藤賢治
1968年7月5日生まれ。東京都出身。
4歳からピアノを習い、10歳から作曲を始める。作曲家、ピアニストとして代表作「ロマンシング サ・ガ」シリーズ、「聖剣伝説」などRPGを中心に数多くのゲームの楽曲を手がけ、”イトケン”の愛称で幅広いファンの支持を得ている。
『デビルサバイバー2』ではシリーズで初めて音楽を担当。
オーハタ
『デビルサバイバー2』(以下デビサバ2)発表時、伊藤さんが音楽を担当されるというニュースは瞬く間に広がって、話題になりましたね。伊藤氏(以下、伊藤)そうなんです、とても驚きました(笑)。僕はTwitterをやってるんですけど、発表のときに、今度音楽を担当しますって書いたら、すぐに何百人という人から反響があって・・・!
オーハタ
すごかったですよね。私もデビサバ公式アカウントからこっそりその様子を拝見していました(笑)最初に『デビサバ』の音楽のお話を受けられたとき、どんな風に感じられましたか?
伊藤
とてもありがたかったです。同時に、『デビサバ』のようなダークな世界観というのは、これまで意外とやっていなかったので、改めていろんな試みを意識の念頭に置いてやってみよう、とは考えました。
オーハタ
シリーズということで、前作のプレッシャーを感じたりも?
伊藤
そういったことは、もう慣れましたね(笑)。フリーになってから初めての仕事も続編でしたし、最終的にはそこはこちらが変に意識しないほうが、期待に応えられるということがわかってきたんです。
オーハタ
なるほど…。今回スタッフからはどのようなリクエストが?
伊藤
最初は、全体的に重くてダークな世界のイメージだけど、最終的には希望が見えるように・・・という、非常に難しいオーダーだった記憶があります。
オーハタ
『デビサバ』らしいオーダーですね(笑)。私個人的に、伊藤さんの楽曲は繊細なメロディが印象的で、そこが『デビサバ』のハードなイメージとどんな風にマッチするのか、当初から大変興味があったんです。
伊藤
ありがとうございます。そういう意味ではきっと、いつもより、”硬質”な印象を受けられると思いますよ。
オーハタ
“硬質”という文字どおり、ハードなイメージに?
伊藤
ハードで、より現実的というか、『デビサバ』は現代を舞台にした物語なので、壮大なオーケストラでファンタジーを聴かせるのとはちょっと違ったんですね。そこはアトラスのスタッフの方とすりあわせを密に行って、全体的に現代の楽器を多く用いて、硬派な現代劇のイメージを押し出したものになったと思います。
オーハタ
そういう意味では、伊藤さんの新しい一面が見られそう(聴けそう)ですね!
伊藤
そうですね。今回は『デビサバ2』のために新しいシンセサイザーを買っていじりながら、いろいろやりました。
オーハタ
今回ノって作ることができた曲はありますか?
伊藤
バトル系でいうと、ピンチのときの曲と、ボスバトルの曲ですね。ボスバトルは、アドリブ的にギターソロが入るんですけど、そのギターソロはアトラスのサウンドスタッフの方に、「曲に合わせて自由に弾いてください」ってお願いしたんです。
オーハタ
あ、その曲聴きました! ものすごくかっこよかったです!そういえば動画サイトで、ファンの方が伊藤さんの楽曲をギターで弾いてみた動画を見たことがあります。
伊藤
まさにそれです。スタッフの方がそれを見てたらしくて、最初の戦闘の曲の打ち合わせのときに「伊藤さんの曲は、絶対ギターが合うと思うんです!」って力説された記憶があります(笑)。
オーハタ
私も、合うと思います!(笑)伊藤さんの繊細なメロディとギターの掛け合い、ますます楽しみですね・・・!
伊藤
最近の僕のバトルの曲の作り方だと、そういった期待値を込めた化学反応の割合も大きいんですね。だから初めてそれを聴かせて頂いたときは、「こう来たか!」って、にやにやしながら聴かせてもらいました。
オーハタ
戦闘の楽曲を作る際に、大事にしたことは何ですか?
伊藤
いくつかあるんですが、最初の通常のバトルは、今回の僕の挨拶的な意味合いもあると思ったので、けっこう自分のカラーを前面に、強めに出してますね。あとの曲はストーリーに重きを置いたり、だんだん世界観に染まっていくという点を意識して、奥に進むほど『デビサバ』本来の色を濃くしていった感じです。
オーハタ
通常バトルの曲は、公式サイトのTrack2で流れますが「伊藤さんがデビサバにきた!」と思わず唸ってしまった1曲でした。(まだきいていない方は是非聴いてみてください!)また、作るのが難しかった曲はありますか?
伊藤
結構てこずったのは、通常行動のときの曲ですね。明るくも暗くもなく、その中立的な曲で、頻繁に使うので無個性な感じで、というオーダーだったんですが・・・。
オーハタ
アドベンチャーパートで流れる曲ですね。たしかに、プレイヤーがいちばんよく聴く曲です。
伊藤
そうですね。しかも飽きないように、尺が90秒くらいあるんです(笑)。自分の好きなフレーズやコード進行って、どうしてもエモーショナルな部分があったりするので、そこを抑えつつ、長く聴かせるのに悪戦苦闘しました。でもそんな苦労した点も多いんですが、要所でアトラスのサウンドチームとの化学反応も生まれて、とてもいいコラボができた、という風に感じています。
オーハタ
伊藤さんが、作曲する際に大切にしていることは何ですか?
伊藤
やっぱり、メロディですよね。ゲーム音楽を作り始めて今年で約20年になるんですが、昔はグラフィックもチープでしたし、キャラも喋らなかったので、感情の起伏を表したり、ここぞというとき、音楽のメロディラインが、すごく重要だったんです。だからそういった意味で、昔から音源に左右されることなく、メロディが印象に残る曲を・・・、とは常に考えてやっています。
オーハタ
そのこだわりがきっと”イトケン節”と呼ばれて、ファンの方から親しまれてるんでしょうね。
伊藤
自分でもどこがそう、というのはわからないんですが(笑)、きっとベースラインとか、ストリングスの早いフレーズだとか、そういったところの好みに、特徴が出ているんでしょうかね。
オーハタ
なるほど。早く皆様にも、”イトケン節”を堪能して頂きたいものです・・・!それでは最後に、『デビサバ』ファンのみなさんに、ひとことメッセージをお願いします。
伊藤
今回『デビサバ2』はシリーズものではありますけど、僕にとっては新作としてのウェイトが大きい作品ですし、今回アトラスのサウンドチームとのコラボレーションもあって、これ自体がひとつの新しい作品になったと思います。ぜひ、楽しみに待っていてください!
オーハタ
それでは、もうひとつ最後に「デビプレ」からの質問です。もし伊藤さんの前に、”侵略者”が現れたらどうしますか?
伊藤
えっ!? それは、とても怖いですね(笑)。どうするって言われてもなぁ、うーん・・・。あっ、じゃあ、テーマ曲を書きますよ!(キリッ)
伊藤さん、ありがとうございました!
今回伊藤さんが手がけた楽曲は『デビルサバイバー2』公式サイトでも現在2曲聴くことができます。
また、伊藤さんが作曲を手がけた主題歌もPVで聴くことができます!
(※ミニ情報:伊藤さんのお気に入りは、Bメロが終わってサビに入る前の勢いのあるドラムのフィルとのこと)
こちらもぜひ、聴いてみてくださいね!