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記者オーハタが訊く!【ヤスダスズヒト氏 vol.3】

「デビプレ」専属記者のオーハタです!

今日は連載企画「記者オーハタが訊く!」、メインキャラクターデザイン・ヤスダスズヒトさん編のインタビュー最終回をお届けします。

気になる話題は、シリーズ最新作となる『デビルサバイバー2』。インタビューを読んでから公式サイトを見るとより楽しめる、プチスクープ!?も、お見逃しなく!


PROFILE

0512-2

ヤスダスズヒト
5月4日生まれ、三重県出身。
漫画家、イラストレーターとして、代表作『夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~』をはじめ、『デュラララ!!』などのライトノベルの挿絵を中心に活躍。
DS『女神異聞録デビルサバイバー』でキャラデザインを担当し、最新作『デビルサバイバー2』でも引き続き携わる。


第3回 『デビルサバイバー2』始動!

オーハタ
今回は、『2』の話を中心にお聞きしたいと思います。続編のお話があったとき、最初どんな風に思われましたか?

ヤスダ
まず最初に機種がDSとお聞きしたので、よかった! と思いました。『デビサバ』って、DSの2画面ととても相性が良いゲームだと思うんです。わざわざメニューを開かなくてもステータスが上画面に常時表示されているって、とんでもなく素晴らしい事だと思うんです。

≪上画面≫
over
≪下画面≫
under

「メニューを開く」というプレイヤーさん側の負担って、必ず「メニューを閉じる」という負担も強いるんですよね。この2手の積み重ねは本当に大きいです。プレイしていると、それが当たり前になってしまってなかなか気付きにくかったりするんですけども。テストプレイもさせてもらっているんですが、もともとのゲームとしての完成度が高いこともあって、没入感は半端じゃなく、良い出来になっているみたいです。

オーハタ
本作では音楽に伊藤賢治さん、侵略者デザインに鬼頭莫宏さんという、強力なクリエイター陣も新たに加わりました。

ヤスダ
そうなんです、びっくりしました!鬼頭さんのお名前が挙がっていることは企画段階からちらっとお聞きしてはいたんですが、まさかOKが出るとは…。お2人とも憧れの方でしたし、嬉しいです。

オーハタ
今回の発表は、第1作のときにくらべて、ヤスダさんを取り巻く環境も大きく変わってますね。ヤスダさんがイラストを描いていた「デュラララ」が、大ヒットし、アニメにもなりましたね。今こうしてお話させて頂いている私なんか恐れ多いというか…。

ヤスダ
そんなことはまったく無いです、原作小説の力とアニメの出来の良さゆえですので。でもおかげさまで、メディアで自分の絵を取り上げて頂く機会は多くなりましたし、前回以上に、いろんな方が注目してくださってるようですが。

オーハタ
『デビサバ』を知らなかったファンも、注目していると思います。ヤスダ そうですね。そういう意味では、前作のファンの方はもちろん、『デビサバ』を知らなくて今回初めて知ったという方も、どちらの期待にも応えなくては、というプレッシャーはあります。

オーハタ
実際、『2』の発表時のユーザーの皆さんの反応はどうでした?

ヤスダ
Twitterなどのネットの印象を見ているかぎりでは、絵に関しては1作目のときよりかなり好意的に受け入れて頂いているようで、まずはほっとしています。慣れと諦めも入ってると思いますが(笑)

オーハタ
きっと、待っていた方もたくさんいらっしゃったと思いますよ。

ヤスダ
それでもやっぱり、最初は心配でしたね。今は見慣れてしまいましたが、1作目のときの主人公の”ネコミミ風ヘッドホン”なんかは当時、相当違和感あったんじゃないかと、自分でも感じますし。

オーハタ
そうですか? でも、確かに当時ヘッドフォンの形としては、新しいデザインだなと感じましたね。デザイナーも務められるヤスダさんならではだと。

image0020
≪「女神異聞録 デビルサバイバー」バトルシーン。≫

右下にいるのが主人公です>バトルフィールド上のドットの主人公を見ても特徴的で、すごく個性が立っていてよかったです。

ヤスダ
単純に私のカドがとれてきた、というのはあるかもしれません。今回はわかりやすくベーシックに、シンプルにするよう心がけて、不要な要素は極力減らしていますから。

オーハタ
たしかに第1作と見比べると、いろいろシンプルですね。主人公も、服前面のデザインはボタン2つに押さえてすっきりきめていたり。

ヤスダ
やっぱりDSなので、パーツが多いとごちゃごちゃしてしまう、というのを学んだというのもあります。

オーハタ
ゲームのお仕事としては2作目となるわけですが、前回に比べて、変わったことや変えたことはありますか?

ヤスダ
そういう意味では、キャラの立ち絵の重要性を意識して描くようになりました。

オーハタ
立ち絵というのは、キャラクター紹介用のこちらの絵のことですね。

img0602

ヤスダ
はい。いまはゲーム雑誌に記事が載ると、Twitterなどを中心に、すごい勢いで情報が出回りますよね?

オーハタ
そうですね。それを見た方の反応まで含めてわかっちゃいます。

ヤスダ
そうなんです。でもそうやって伝わる情報量には限界があるし、皆がきっちり記事をぜんぶ読むわけではないので、そのときいちばん重要なのが、キャラクタ―の絵だと思うんです。

オーハタ
たしかに、文章を読んで理解するよりも、絵から受ける印象や情報量のほうが、はるかに大きいですよね。

ヤスダ
あとはやっぱり、いろんな情報が載るゲーム雑誌の中ではDSの画面は据え置き機よりどうしても地味にはなるので、その分キャラの立ち絵で記事をひっぱりあげないといけない、と思うようになりました。

オーハタ
なるほど…。現在(6月3日時点)は、ゲーム雑誌等で主人公を含め7人の悪魔使いの情報が公開されたところですが、今回のキャラデザインで、こだわっている点はありますか?

ヤスダ
こだわりという点で言うと、勘の良い方は公式サイトを見て、気づいてらっしゃるかもしれないんですけど、実は、今作のキャラクターたちには裏設定があって、キャラクターごとに星座が決まっているんですね。

オーハタ
えっ!? それはきっと、さりげなくすごい情報ですよ…!

ヤスダ
開発が進んだら、その設定はゲームの本筋から外すことになったようで、完全に裏設定なってしまいましたが(笑)。今回その設定を生かして、各キャラの星座絡めたモチーフを、盛り込んでいるんです。たとえば獅子座のキャラクターはライオンのたてがみだったり、牡牛座のキャラクターは手でスタン・ハンセンのロングホーン(※1)を表していたりとか…小ネタをぜんぶ、入れていこうと思っていましたが、ヤマトあたりを描いている時に、星座設定が表向きに公開されなくなったと聞いてそこからふわっとなりました。

オーハタ
それは、いいことを聞いちゃいました!各キャラクターの星座を予想しながら絵を見るとおもしろいかも。じゃあ、このキャラはきっと闘牛士の赤いマントをイメージした赤なのかな、とか…。

ヤスダ
…それは気づかなかった。いただいていいですか(笑)。

オーハタ
あ、はい! もちろん(笑)さて、もっとお話をお聞きしたいところですが、そろそろインタビューを締めくくらせて頂こうと思います。最後にヤスダさんから、『2』に興味を持ったユーザーのみなさんに、ぜひメッセージをお願いします。

ヤスダ
『デビサバ』は遊んでみて初めて、その本当のおもしろさがわかるタイプのゲームだと思います。キャラクターでも、ストーリーでも、ひっかかるポイントがひとつでもあれば絶対おもしろいので、ぜひ手にとって遊んでみてください。前作をプレイした方にも、この『2』は前作で気になった部分は、ぜんぶ良くなっていると思っていただいて間違いないです。

オーハタ
ありがとうございました! 最後にもうひとつだけ質問です。セプテントリオンが現実の世界に侵略してきたら!ヤスダさんならどうしますか?

ヤスダ
うーん。テレビをずっと見て、週明け〆切の仕事してるかなぁ。私はものすごい楽天主義者なので、7日間で世界が滅びるわけがないと思っちゃうでしょう。


ヤスダさん、どうもありがとうございました!
本当は各キャラクターに関するエピソードも伺ったのですが、それはまた、別の機会のお楽しみに。

3回に渡ってお届けしたヤスダスズヒトさんインタビュー、いかがでしたでしょうか?
感想やリクエストなど、ぜひぜひTwitterにお寄せください!

来週のインタビューは、今回初参加の「あの人」を直撃!

※1 スタン・ハンセンのロングホーン
「スタン・ハンセン」という名のプロレスラーさんが、入場時にしていた右手で牛の角の形を作ったポーズの事

記者オーハタが訊く!【ヤスダスズヒト氏 vol.3】

「デビプレ」専属記者のオーハタです!

今日は連載企画「記者オーハタが訊く!」、メインキャラクターデザイン・ヤスダスズヒトさん編のインタビュー最終回をお届けします。

気になる話題は、シリーズ最新作となる『デビルサバイバー2』。インタビューを読んでから公式サイトを見るとより楽しめる、プチスクープ!?も、お見逃しなく!


PROFILE

0512-2

ヤスダスズヒト
5月4日生まれ、三重県出身。
漫画家、イラストレーターとして、代表作『夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~』をはじめ、『デュラララ!!』などのライトノベルの挿絵を中心に活躍。
DS『女神異聞録デビルサバイバー』でキャラデザインを担当し、最新作『デビルサバイバー2』でも引き続き携わる。


第3回 『デビルサバイバー2』始動!

オーハタ
今回は、『2』の話を中心にお聞きしたいと思います。続編のお話があったとき、最初どんな風に思われましたか?

ヤスダ
まず最初に機種がDSとお聞きしたので、よかった! と思いました。『デビサバ』って、DSの2画面ととても相性が良いゲームだと思うんです。わざわざメニューを開かなくてもステータスが上画面に常時表示されているって、とんでもなく素晴らしい事だと思うんです。

≪上画面≫
over
≪下画面≫
under

「メニューを開く」というプレイヤーさん側の負担って、必ず「メニューを閉じる」という負担も強いるんですよね。この2手の積み重ねは本当に大きいです。プレイしていると、それが当たり前になってしまってなかなか気付きにくかったりするんですけども。テストプレイもさせてもらっているんですが、もともとのゲームとしての完成度が高いこともあって、没入感は半端じゃなく、良い出来になっているみたいです。

オーハタ
本作では音楽に伊藤賢治さん、侵略者デザインに鬼頭莫宏さんという、強力なクリエイター陣も新たに加わりました。

ヤスダ
そうなんです、びっくりしました!鬼頭さんのお名前が挙がっていることは企画段階からちらっとお聞きしてはいたんですが、まさかOKが出るとは…。お2人とも憧れの方でしたし、嬉しいです。

オーハタ
今回の発表は、第1作のときにくらべて、ヤスダさんを取り巻く環境も大きく変わってますね。ヤスダさんがイラストを描いていた「デュラララ」が、大ヒットし、アニメにもなりましたね。今こうしてお話させて頂いている私なんか恐れ多いというか…。

ヤスダ
そんなことはまったく無いです、原作小説の力とアニメの出来の良さゆえですので。でもおかげさまで、メディアで自分の絵を取り上げて頂く機会は多くなりましたし、前回以上に、いろんな方が注目してくださってるようですが。

オーハタ
『デビサバ』を知らなかったファンも、注目していると思います。ヤスダ そうですね。そういう意味では、前作のファンの方はもちろん、『デビサバ』を知らなくて今回初めて知ったという方も、どちらの期待にも応えなくては、というプレッシャーはあります。

オーハタ
実際、『2』の発表時のユーザーの皆さんの反応はどうでした?

ヤスダ
Twitterなどのネットの印象を見ているかぎりでは、絵に関しては1作目のときよりかなり好意的に受け入れて頂いているようで、まずはほっとしています。慣れと諦めも入ってると思いますが(笑)

オーハタ
きっと、待っていた方もたくさんいらっしゃったと思いますよ。

ヤスダ
それでもやっぱり、最初は心配でしたね。今は見慣れてしまいましたが、1作目のときの主人公の”ネコミミ風ヘッドホン”なんかは当時、相当違和感あったんじゃないかと、自分でも感じますし。

オーハタ
そうですか? でも、確かに当時ヘッドフォンの形としては、新しいデザインだなと感じましたね。デザイナーも務められるヤスダさんならではだと。

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≪「女神異聞録 デビルサバイバー」バトルシーン。≫

右下にいるのが主人公です>バトルフィールド上のドットの主人公を見ても特徴的で、すごく個性が立っていてよかったです。

ヤスダ
単純に私のカドがとれてきた、というのはあるかもしれません。今回はわかりやすくベーシックに、シンプルにするよう心がけて、不要な要素は極力減らしていますから。

オーハタ
たしかに第1作と見比べると、いろいろシンプルですね。主人公も、服前面のデザインはボタン2つに押さえてすっきりきめていたり。

ヤスダ
やっぱりDSなので、パーツが多いとごちゃごちゃしてしまう、というのを学んだというのもあります。

オーハタ
ゲームのお仕事としては2作目となるわけですが、前回に比べて、変わったことや変えたことはありますか?

ヤスダ
そういう意味では、キャラの立ち絵の重要性を意識して描くようになりました。

オーハタ
立ち絵というのは、キャラクター紹介用のこちらの絵のことですね。

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ヤスダ
はい。いまはゲーム雑誌に記事が載ると、Twitterなどを中心に、すごい勢いで情報が出回りますよね?

オーハタ
そうですね。それを見た方の反応まで含めてわかっちゃいます。

ヤスダ
そうなんです。でもそうやって伝わる情報量には限界があるし、皆がきっちり記事をぜんぶ読むわけではないので、そのときいちばん重要なのが、キャラクタ―の絵だと思うんです。

オーハタ
たしかに、文章を読んで理解するよりも、絵から受ける印象や情報量のほうが、はるかに大きいですよね。

ヤスダ
あとはやっぱり、いろんな情報が載るゲーム雑誌の中ではDSの画面は据え置き機よりどうしても地味にはなるので、その分キャラの立ち絵で記事をひっぱりあげないといけない、と思うようになりました。

オーハタ
なるほど…。現在(6月3日時点)は、ゲーム雑誌等で主人公を含め7人の悪魔使いの情報が公開されたところですが、今回のキャラデザインで、こだわっている点はありますか?

ヤスダ
こだわりという点で言うと、勘の良い方は公式サイトを見て、気づいてらっしゃるかもしれないんですけど、実は、今作のキャラクターたちには裏設定があって、キャラクターごとに星座が決まっているんですね。

オーハタ
えっ!? それはきっと、さりげなくすごい情報ですよ…!

ヤスダ
開発が進んだら、その設定はゲームの本筋から外すことになったようで、完全に裏設定なってしまいましたが(笑)。今回その設定を生かして、各キャラの星座絡めたモチーフを、盛り込んでいるんです。たとえば獅子座のキャラクターはライオンのたてがみだったり、牡牛座のキャラクターは手でスタン・ハンセンのロングホーン(※1)を表していたりとか…小ネタをぜんぶ、入れていこうと思っていましたが、ヤマトあたりを描いている時に、星座設定が表向きに公開されなくなったと聞いてそこからふわっとなりました。

オーハタ
それは、いいことを聞いちゃいました!各キャラクターの星座を予想しながら絵を見るとおもしろいかも。じゃあ、このキャラはきっと闘牛士の赤いマントをイメージした赤なのかな、とか…。

ヤスダ
…それは気づかなかった。いただいていいですか(笑)。

オーハタ
あ、はい! もちろん(笑)さて、もっとお話をお聞きしたいところですが、そろそろインタビューを締めくくらせて頂こうと思います。最後にヤスダさんから、『2』に興味を持ったユーザーのみなさんに、ぜひメッセージをお願いします。

ヤスダ
『デビサバ』は遊んでみて初めて、その本当のおもしろさがわかるタイプのゲームだと思います。キャラクターでも、ストーリーでも、ひっかかるポイントがひとつでもあれば絶対おもしろいので、ぜひ手にとって遊んでみてください。前作をプレイした方にも、この『2』は前作で気になった部分は、ぜんぶ良くなっていると思っていただいて間違いないです。

オーハタ
ありがとうございました! 最後にもうひとつだけ質問です。セプテントリオンが現実の世界に侵略してきたら!ヤスダさんならどうしますか?

ヤスダ
うーん。テレビをずっと見て、週明け〆切の仕事してるかなぁ。私はものすごい楽天主義者なので、7日間で世界が滅びるわけがないと思っちゃうでしょう。


ヤスダさん、どうもありがとうございました!
本当は各キャラクターに関するエピソードも伺ったのですが、それはまた、別の機会のお楽しみに。

3回に渡ってお届けしたヤスダスズヒトさんインタビュー、いかがでしたでしょうか?
感想やリクエストなど、ぜひぜひTwitterにお寄せください!

来週のインタビューは、今回初参加の「あの人」を直撃!

※1 スタン・ハンセンのロングホーン
「スタン・ハンセン」という名のプロレスラーさんが、入場時にしていた右手で牛の角の形を作ったポーズの事